きんかん(金柑)ってどんな果物?産前・産後に食べるメリットを紹介
「きんかん(金柑)」というフルーツをご存知ですか?
あまり親しみのないフルーツかもしれませんが、実は栄養がとても豊富なのです。
コロコロとかわいいきんかんの中には、産前・産後の女性にとってメリットとなるどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
この記事では、きんかんのもつ魅力を紹介し、おいしい食べ方もお伝えします。ヘルシーなフルーツをお探しの方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
きんかん(金柑)とは?
きんかんはみかんなど柑橘類の仲間で、直径3cmほどの丸い形をしています。皮ごと食べられるのが特徴で、甘酸っぱい果肉とほんのりとした苦みがクセになるフルーツです。
味だけでなく、きんかんが含んでいる栄養素がからだにとってメリットが大きいと分かったことから「健康に良いフルーツ」として人気が上がっています。
きんかんの栄養は、大切な出産を控えた妊娠中の方や、大事な赤ちゃんと笑顔で過ごすママにおすすめなものばかり。いっしょにきんかんの魅力的な栄養について確認していきましょう。
産前・産後に食べたいきんかん(金柑)の5つの栄養素
きんかんの一番の魅力は、とても強い抗酸化力。
産前・産後はホルモンのバランスもくずれやすい上、はじめての育児に疲れがたまってきたな・・・と感じているママも多いはず。そんな頑張り屋さんのママを支えるきんかんの栄養を紹介します。
1.ビタミンE
きんかんはビタミンEがとても多く、強い抗酸化力をもっています。
抗酸化力とは、からだのサビが増えないようにはたらく力のこと。私たちのからだはたくさんの細胞でできているのですが、これらは日々活性酸素によって酸化されます。もう少しかんたんに言うと「細胞が酸化する=細胞にサビがつく」ことになり、健康な状態を維持できなくなるのです。
このときに支えになるのが、ビタミンEなど抗酸化力の強い栄養素。ビタミンEはみずからを活性酸素に差し出して酸化されることで、細胞を守っています。
きんかんを10個ほど食べると、1日に必要なビタミンE量(6.3㎎)のほとんどを補えます。
2.β(ベータ)クリプトキサンチン
きんかんは、βクリプトキサンチンという栄養素も多く含んでいます。βクリプトキサンチンはプロビタミンAとも呼ばれ、からだの中で必要に応じてビタミンAに変換される成分です。
実は、βクリプトキサンチンも高い抗酸化力を持っています。またビタミンAに変換された場合、からだの皮膚や粘膜をまもる・免疫細胞の働きをサポートするなどの作用もあります。
特に、緑黄色野菜が苦手なママは抗酸化力の多い栄養素が不足しがち。きんかんなど手軽に食べられるフルーツで補ってみてくださいね。
3.ビタミンC
きんかんはビタミンCも多く含み、ビタミンEと同じく強い抗酸化力があります。
また、ビタミンCは肌の弾力のもとであるコラーゲンの生成にも欠かせません。肌の構成材料になるタンパク質といっしょにビタミンCを摂ると、効率よくコラーゲンをつくりだせます。
健康だけでなく美容も気になるママにぴったりですね。
4.カリウム・カルシウム
きんかんはミネラルも多いフルーツで、カリウムやカルシウムを補えます。2つの働きは次の通りです。
- カリウム・・・むくみの予防や改善、血圧のコントロール
- カルシウム・・・歯や骨の構成成分、筋肉の収縮をサポート
特におなかが大きく脚に負担がかかりやすい妊娠後期では、むくみに悩まされる方が多いです。私もそうでしたが、出産直後にひどい足のむくみで眠れないという方や、疲れがたまると足がつる(こむら返り)といった症状に悩まされる方も。このようなマイナートラブルを防ぎたい方にもきんかんがおすすめです。
5.食物繊維
皮ごと食べられるきんかんは、食物繊維もたっぷり。しかも水溶性・不溶性の両方の食物繊維を含んでいて、その生理作用がとても高いと考えられます。
- 水溶性食物繊維・・・不要なもの(多過ぎる糖質や脂質、滞留便など)をからめとりながら便として排泄
- 不溶性食物繊維・・・糖質や脂質の吸収をおさえる、便の量を増やす
多くの野菜では不溶性食物繊維が中心となり、水溶性食物繊維が不足しやすくなります。そのため、きんかんやいちごなど2種類の食物繊維をバランスよく含むフルーツも食べるようにするといいですね。
産前・産後におすすめの、きんかん(金柑)の効果
きんかんの栄養素が分かったところで、からだにどのような効果があるのか紹介します。お腹にいる赤ちゃんにしっかりと栄養を届けたい妊娠中の方も、慣れない育児に頑張るママもぜひチェックしてみてくださいね。
血管の健康を維持する
抗酸化作用が強いきんかんは、血管の健康を維持する力が強いです。
血管はコレステロールや脂質の通り道であり、これらが酸化されると中で固まってコブをつくります。コブができると血管は元気に働けません。
きんかんをはじめ、コレステロールや脂質の酸化を防ぐ食品を食べれば、全身にしっかりと血液をめぐらせる健康的な血管を維持できます。
じょうぶな骨や歯をつくる
カルシウムが豊富なきんかん。カルシウム源として乳製品が注目されやすいですが、きんかん10個(おおよそ200g)を食べれば、牛乳をコップで軽く1杯(150ml)飲んだ時と同じ量を補えます。
さらにきんかんにはマグネシウムも含まれ、カルシウムが骨に効率よく吸収されるようサポートしてくれます。妊娠中や授乳中はカルシウム不足になりやすいので、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね。
便秘の予防・改善
食物繊維が多くマグネシウムも摂れるきんかんは、便秘の予防や改善にも効果があると考えられます。特に産前・産後に多い便秘に悩んでいる方は、きんかんにあわせてたっぷりの水分も飲むようにしましょう。
食品なので薬のような即効性はありませんが、自然なお通じをサポートしてくれますよ。
きんかん(金柑)を食べて元気なからだづくりをサポートしよう
きんかんはとても栄養価の高いフルーツです。
産前・産後はマイナートラブルに悩まされがちですが、きちんと栄養を摂ることで症状が和らぐことも。
「フルーツは太るから」と控えてしまうママもいますが、食べ過ぎなければそこまで不安になることはありません。フルーツは野菜では補えない栄養素もたくさんあります。
今の時期はスーパーにもたくさん並んでいます。まずは、リフレッシュしたいときや、食後のデザートに召し上がってみてください。